墓じまいの費用と手順を6ステップで完全ガイド|遠距離でも進められる墓の整理方法

お墓・葬儀

墓じまいの費用と手順を6ステップで完全ガイド|遠距離でも進められる墓の整理方法

「実家のお墓を継ぐ人がいない」「遠方で墓参りに行けず管理が難しい」——そんな悩みから、近年墓じまいを検討する家庭が増えています。

厚生労働省「衛生行政報告例」によると、改葬(墓じまいを含むお墓の引っ越し)の件数は年々増加しており、特に都市部に住む子世代が地方の実家のお墓を整理するケースが目立ちます。墓じまいには行政手続き・寺院との調整・新しい納骨先の決定など複数のステップがあり、何から始めればいいか迷う方が多いのが実情です。

この記事では、墓じまいの費用と手順を6つのステップに分けて解説し、よくあるトラブルとその対処法、そして遠距離からでも進められる進め方を完全解説します。

こんな方におすすめ

  • 実家のお墓を継ぐ人がおらず、墓じまいを検討している方
  • 墓じまいの手続き・流れを一から知りたい方
  • 費用の相場感をつかみたい方
  • 遠距離からでも墓じまいを進められるか不安な方


この記事でわかること

  • 墓じまいの全体的な流れと必要な行政手続き
  • 墓じまいにかかる費用の相場(解体費・離檀料・新しい納骨先の費用)
  • 新しい納骨先の選択肢と特徴
  • 親族・寺院とのトラブルを避けるための進め方

墓じまいとは|増えている背景と検討すべきタイミング

墓じまいとは、既存のお墓を解体・撤去し、墓地を更地に戻して管理者に返還することを指します。墓の中にあるご遺骨は、永代供養墓・納骨堂・樹木葬など新しい供養先に移す(改葬する)のが一般的です。墓じまいをせずにお墓を維持する場合の管理方法は実家のお墓参り・管理を遠距離から続ける方法で詳しく解説しています。

墓じまいの現状 データ・傾向
改葬件数の傾向 年々増加傾向(厚生労働省「衛生行政報告例」)
主な理由 「継承者がいない」「遠方で管理が難しい」が上位
墓じまい全体にかかる費用 30万〜150万円程度(規模・寺院により幅が大きい)
手続きにかかる期間 2〜6ヶ月程度(親族調整・新納骨先決定を含む)

墓じまいを検討すべきサイン

  • お墓を継ぐ子ども・親族がいない、または遠方に住んでいる
  • 年間の管理費や墓参りの交通費が負担になっている
  • お墓が遠方にあり、お参り・掃除がほとんどできていない
  • 寺院・霊園から「無縁墓になる可能性」を指摘された

墓地の種類による違い(寺院墓地・公営霊園・民営霊園)

墓じまいの進めやすさや費用は、お墓がある墓地の種類によっても変わります。事前にどのタイプの墓地かを把握しておくと、相談先や手続きの見通しが立てやすくなります。

墓地の種類ごとの特徴

  • 寺院墓地:檀家関係があるため離檀の相談が必要。離檀料が発生する場合がある
  • 公営霊園:自治体が管理。離檀料はないが、申請窓口が役場の場合は手続きに時間がかかることがある
  • 民営霊園:管理会社が運営。手続きの柔軟性は霊園ごとに差があるため、事前に管理事務所へ確認する

墓じまいの費用と手順|6つのステップで解説

step
1
親族間で話し合い、合意を得る

墓じまいは親族間の合意形成が最も重要なステップです。お墓は親族共有の財産的・心情的な意味合いを持つため、独断で進めると後々のトラブルにつながります。

ここがポイント


話し合う前に「なぜ墓じまいが必要か」「新しい供養先の候補」「費用負担の分担」を整理してから連絡すると、合意が得やすくなります。電話・オンライン会議でも構いませんが、できれば一度は対面で話す機会を作りましょう。

step
2
新しい納骨先を決める

改葬許可申請には新しい納骨先(改葬先)が決まっていることが前提となります。永代供養墓・樹木葬・納骨堂・別の墓地など、希望する供養の形を先に決めておきましょう(詳細は後述)。

step
3
墓地管理者(寺院・霊園)に相談する

現在のお墓がある寺院・霊園の管理者に、墓じまいの意向を伝えます。寺院墓地の場合は、檀家をやめる「離檀」の手続きも合わせて必要になります。

離檀の進め方


できるだけ早い段階で住職に直接(電話でも可)事情を伝え、感謝の意を示しながら相談することがトラブル回避の鍵です。いきなり書面だけで通知するのは避けましょう。

step
4
改葬許可を申請する

墓じまい(改葬)には、墓地のある市区町村役場への改葬許可申請が法律上必須です。以下の書類を揃えて申請します。

必要書類 取得先
改葬許可申請書 墓地がある市区町村役場
埋葬(埋蔵)証明書 現在の墓地管理者(寺院・霊園)
受入証明書 新しい納骨先の管理者
申請者の本人確認書類 運転免許証・マイナンバーカードなど

遠距離の場合の注意点


改葬許可申請は郵送での提出に対応している市区町村が多いです。申請先の役場のホームページで郵送対応の有無を確認し、不明な点は電話で問い合わせましょう。

step
5
閉眼供養・墓石の解体・撤去

改葬許可が下りたら、僧侶に依頼して閉眼供養(魂抜き)を行い、その後石材店に墓石の解体・撤去を依頼します。ご遺骨を取り出し、墓地を更地に戻して管理者に返還します。

step
6
新しい納骨先に納骨する

新しい供養先に遺骨を移し、必要に応じて開眼供養・納骨式を行います。これで墓じまいの一連の手続きは完了です。

遺骨が複数体ある場合・行方が分からない場合の対応

古いお墓では、埋葬されている遺骨の数や名前が正確に分からないケースも少なくありません。こうした場合は、次のように進めると手続きがスムーズになります。

遺骨の状況が不明な場合の進め方

  • 墓地管理者(寺院・霊園)に過去の埋葬記録(墓籍簿)が残っていないか確認する
  • 記録が残っていない場合は、石材店による墓石解体時の立ち会いで遺骨数を確認する
  • 遺骨が古く骨壺の形が保てない場合は、合祀型の永代供養を選ぶと受け入れてもらいやすい
  • 遺骨1体ごとに改葬許可申請が必要になるため、体数が確定してから申請する

墓じまいにかかる費用相場

墓じまいの費用は「既存の墓を整理する費用」と「新しい納骨先にかかる費用」の2つに大きく分かれます。

既存の墓を整理する費用

費用項目 相場
墓石の解体・撤去費用 10万〜30万円(墓石の大きさ・立地により変動)
閉眼供養のお布施 3万〜10万円
離檀料(寺院墓地の場合) 0〜20万円(寺院により異なる)
行政手続き(改葬許可申請) 無料〜数千円
墓地の整地・原状回復費 5万〜15万円(区画の広さにより変動)
遺骨の洗浄・乾燥(粉骨)費用 1体あたり1万〜5万円程度(業者依頼の場合)

このほか、墓じまい代行サービスを利用する場合は代行手数料として5万〜15万円程度が別途かかることがあります。書類の取得や役所手続きをすべて代行してもらえる分、遠距離で何度も帰省できない方にとっては検討の価値がある費用です。

新しい納骨先にかかる費用

供養方法 費用相場
永代供養墓(合祀) 5万〜30万円
永代供養墓(個別安置) 20万〜80万円
樹木葬 15万〜70万円
納骨堂 20万〜100万円
新しい墓地への改葬(一般墓) 100万〜250万円

ここがポイント


墓じまい全体の費用は、既存墓の整理費(数十万円)+新しい納骨先の費用を合算したものになります。永代供養墓や樹木葬を選ぶと、一般墓への改葬よりも費用を大きく抑えられる傾向があります。

新しい納骨先の選択肢と特徴

① 永代供養墓

寺院や霊園が永続的に管理・供養してくれるお墓です。継承者を必要としないため、墓じまいの新しい供養先として最も選ばれています。合祀型(他の方と一緒に埋葬)と個別安置型(一定期間個別に安置後、合祀)があります。種類や費用相場の詳細は永代供養とは|種類・費用相場・選び方を完全解説でさらに詳しく解説しています。

② 樹木葬

墓石の代わりに樹木や草花を墓標とする供養方法です。自然志向の方に人気で、永代供養墓と同様に継承者が不要です。霊園によって里山型・庭園型などタイプが異なります。

③ 納骨堂

屋内の納骨スペースにご遺骨を安置する施設です。天候に関係なくお参りできるうえ、駅近など利便性の高い場所にあることが多く、都市部に住む子世代からのアクセスがしやすいのが特徴です。

④ 一般墓への改葬

従来通りの墓石を持つお墓に移す方法です。費用は高くなりますが、継承を前提とした供養を続けたい場合に選ばれます。

納骨先選びのポイント

  • 今後継承者がいるかどうか(継承不要な供養形式が安心)
  • 子世代が住む地域からのアクセスの良さ
  • 費用と供養の形(合祀・個別安置)のバランス
  • 永代供養の契約年数・その後の取り扱い

墓じまいでよくあるトラブルと対処法

トラブル① 親族間で意見が分かれる

「先祖代々の墓を簡単になくすべきではない」など、親族間で意見が対立するケースが多くあります。

対処法


墓じまいをしない場合に予想される負担(管理費・将来の無縁墓化リスク)を具体的に共有し、「やめる」のではなく「供養の形を変える」という伝え方をすると合意を得やすくなります。

トラブル② 寺院から高額な離檀料を求められる

離檀料に法的な決まりはなく、寺院によって対応が大きく異なります。中には高額な離檀料を要求されるケースも報告されています。

対処法


離檀料はあくまで感謝の気持ちとしてのお布施であり、支払いを法的に強制されるものではありません。納得できない場合は、自治体の消費生活センターや専門の行政書士に相談することもできます。

トラブル③ 改葬許可申請に手間がかかる

役場・寺院・新しい納骨先の3者から書類を取り寄せる必要があり、遠距離だと特に時間がかかります。

対処法


墓じまい専門の代行業者や、葬儀社の墓じまいサポートサービスを利用すると、書類の取得・手続きの代行まで一括で対応してもらえます。遠距離の場合は特に活用価値が高いサービスです。

トラブル④ 石材店を自由に選べない(指定石材店制度)

霊園によっては墓石の解体・撤去を行う石材店が指定されている「指定石材店制度」があり、相見積もりが取りにくく費用が高くなるケースがあります。

対処法


契約前に霊園の管理規約で石材店の指定があるかを確認しましょう。指定がある場合でも、見積り内容の詳細(解体方法・処分先・追加費用の有無)を確認することで、不要な費用を避けられます。

トラブル⑤ 墓石解体時に他の遺骨・遺品が見つかる

古いお墓を解体すると、記録にない遺骨や、副葬品・骨壺以外の遺品が見つかることがあります。

注意点


記録にない遺骨が見つかった場合も改葬許可申請が必要になります。立ち会いができない場合は、石材店や墓じまい代行業者に発見時の対応(写真記録・申請代行など)を事前に依頼しておくと安心です。

遠距離からでも墓じまいを進める方法

墓じまいの多くの手続きは、郵送・電話・代行サービスを組み合わせることで遠距離からでも完結できます。

step
1
電話・オンラインで寺院・霊園に相談する

最初の相談は電話やメールでも問題ありません。訪問が必要なタイミング(閉眼供養など)を早めに確認しておきましょう。

step
2
改葬許可申請は郵送で対応

多くの市区町村が郵送申請に対応しています。事前に役場へ電話し、必要書類と郵送方法を確認します。

step
3
墓石解体・閉眼供養は帰省時にまとめて対応

立ち会いが必要な閉眼供養や墓石解体の見届けは、帰省のタイミングに合わせて1回でまとめて行うと移動の負担を減らせます。

step
4
墓じまい代行サービスを活用する

遺骨の取り出し・役所手続き・墓石解体の手配までをワンストップで代行してくれるサービスもあります。何度も現地に行けない場合は積極的に活用しましょう。

墓じまい・新しい供養先の相談はこちら

墓じまいや永代供養先の選び方は、地域や寺院によって対応が大きく異なります。無料の資料請求・相談サービスを利用すれば、費用の見積りや進め方について事前に相談できます。

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墓じまいの費用と手順に関するよくある質問

Q. 墓じまいに法律上の期限はありますか?


明確な期限はありませんが、お墓の管理費が支払われず連絡が取れない状態が続くと、管理者によって「無縁墓」として整理されてしまうことがあります。継承者がいないと分かった時点で早めに検討することをおすすめします。

Q. 離檀料を払わないと墓じまいできませんか?


離檀料の支払いは法律上の義務ではありません。ただし、埋葬証明書の発行を寺院にお願いする必要があるため、円満に進めるためにも誠意を持って相談することが重要です。

Q. 改葬許可申請は自分でできますか?


はい、自分で申請できます。書類を3者(役場・現墓地・新納骨先)から集める手間はありますが、手数料は無料〜数千円程度です。手間を減らしたい場合は墓じまい代行サービスの利用も検討してください。

Q. ご遺骨が複数体ある場合はどうなりますか?


ご遺骨1体ごとに改葬許可申請が必要です。複数体ある場合は、その分申請書類の準備も増えます。事前に何体分の改葬が必要か、現在の墓地管理者に確認しておきましょう。

Q. 墓じまい後、お墓を持たない選択もできますか?


可能です。永代供養墓・樹木葬・納骨堂などは個別のお墓を持たない供養の形です。継承者がいない場合に多く選ばれており、年間の管理費もかからないケースが多くあります。

Q. 墓じまいの代行サービスはどこまで対応してもらえますか?


業者によって範囲は異なりますが、親族・寺院との調整補助、改葬許可申請の書類取得・提出代行、石材店の手配、新しい納骨先への納骨手続きまでを一括で依頼できるサービスもあります。遠距離で訪問回数を減らしたい場合は、対応範囲を事前に見積もり時に確認しておきましょう。

Q. 墓地の指定石材店制度とは何ですか?


霊園・墓地によっては墓石の工事を行える石材店を特定の業者に限定している制度です。指定がある場合は他の石材店に依頼できないため、解体費用の相見積もりが取りにくくなることがあります。契約前に霊園の管理規約を確認しておくとよいでしょう。

まとめ|墓じまいの費用と手順は早めの相談と合意形成がカギ

墓じまいの費用と手順|6つのステップまとめ

  1. 親族間で話し合い、合意を得る
  2. 新しい納骨先(永代供養墓・樹木葬など)を決める
  3. 現在の墓地管理者(寺院・霊園)に相談する
  4. 市区町村役場で改葬許可を申請する(郵送可)
  5. 閉眼供養・墓石の解体・撤去を行う
  6. 新しい納骨先に納骨する

着手前に確認しておきたいチェックリスト

  • お墓の種類(寺院墓地・公営霊園・民営霊園)と指定石材店の有無を確認した
  • 親族全員に墓じまいの意向と費用負担の分担を共有した
  • 新しい納骨先(永代供養墓・樹木葬・納骨堂など)の候補を決めた
  • 埋葬されている遺骨の数・記録を墓地管理者に確認した
  • 改葬許可申請に必要な書類(埋葬証明書・受入証明書など)の取得先を把握した
  • 離檀料・解体費・新納骨先の費用を合算した総額のイメージを持った
  • 帰省できるタイミング(閉眼供養・墓石解体の立ち会い)を決めた

墓じまいの費用と手順は複雑に見えますが、親族間の合意・寺院への丁寧な相談・郵送対応の活用で、遠距離からでも進めることができます。費用や進め方に不安がある場合は、無料の相談・資料請求サービスを活用して早めに情報を集めておきましょう。

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